甘酒や塩麹を作ってみよう!と思った時に、『生麹』と『乾燥麹』とどちらを選べばいいか迷ったことはありませんか?
そもそも何が違うのか?、どう使い分ければいいのか?
今回は、生麹と乾燥麹の違いについて解説していきます!
ぜひ最後までご覧ください。
生麹と乾燥麹はどう違う?

生麹と乾燥麹の違いを簡単に説明すると、
・生麹とは、乾燥させていない麹
・乾燥麹とは、乾燥させて保存性を高めた麹
です。
生麹も乾燥麹もどちらも、米を蒸して冷まし、麹菌をまぶして繁殖させたものです。
2つの大きな違いは水分量で、生麹は25~30%程度の水分を含んでいる為、長期保存は不向きです。
乾燥麹は生麹の水分を飛ばして乾燥させており、水分量は10%以下にしています。
その為、米の腐敗を防ぎ、常温での長期保存が可能となります。
ただし、近年の夏場はかなり高温多湿なので、冷蔵庫での保存をおすすめします!

水分量が違うってことは、使い方に違いがあるってことだよニャ・・・
使い方の注意点を知りたいニャ!



じゃあ、次の項目で解説していくよ!
生麹と乾燥麹の仕上がりや使い方の注意点は?


家庭で塩麹や甘酒、醤油麹などを作る際に、生麹と乾燥麹ではどのような差が出るのでしょうか?
お教室でも良く聞かれる、使い方についての素朴な疑問について解説していきます!
麹の酵素の力に差はある?


A:生麹の方が酵素力は強いです。
米麹にはデンプンを糖分に変えるアミラーゼや、たんぱく質をアミノ酸に変えるプロテアーゼという酵素が入っています。
麹が育つ時に、麹菌の菌糸がどんどん米の内部に入り込み、酵素が活発に生成されます。
その状態で販売されている生麹の酵素力(酵素力価)が高いのは、納得ですね。
乾燥麹は、生麹から水分を飛ばしていることで、麹菌の活動や成長を止め、酵素の力も弱まります。
その為、生麹の方が乾燥麹に比べて、酵素力は劣ると言えますね。



乾燥麹は金が死滅しているわけではありませんので、事前に水やぬるま湯で戻してあげれば、生麹と変わらず使えますよ。
仕上がりに差はある?


A:短時間での発酵調味料づくりの場合は、差が出ることがあります。
塩麹や醤油麹など、塩分を含む麹調味料で常温で数日かけて発酵させる場合には、あまり差を感じないかもしれません。
しかし、甘酒のように保温機能を使って短時間で作る場合は、中心部まで米が柔らかくなっていないことがあります。
米の中心部までしっかりと水分が行きわたるまで少し待てば、気にならず美味しくいただけますのでご安心ください。
甘酒や塩麹を作る際の水分量の違いは?
A:乾燥麹を使用する場合には、乾燥麹200gに対し、100㏄~200㏄の水(またはぬるま湯)が多く必要になります。
乾燥麹は生麹に比べて、15~20%程度水分が少ないため、使う時には多めに水分を足す必要があります。
水分が少ないまま使うと、乾燥麹が水分を吸ってしまい、そもそも水分不足で上手く発酵が進みません。
逆に、乾燥麹から生麹に変える場合には、200gの生麹に対して100~200㏄の水分を減らしましょう。(塩麹や醤油麹など、仕込む水分の種類によっても水分量は変わります)



基本的には、すぐ使うなら生麹、そうでなければ乾燥麹という使い分けでもいいかなと思います。



風味や甘みが重要な場合は生麹、扱いやすさなどの気楽さを求めるなら乾燥麹でも良さそうだニャ!
まとめ
今回は、生麹と乾燥麹はどう違う?仕上がりや使い方の注意点について解説!をお送りしました。
私は普段、生麹も乾燥麹もどちらも使いますが、生麹には甘みや風味の良さ、発酵パワーが強いというメリットがあるので味噌作りには必ず生麹を使っています。
そして、乾燥麹はスーパーで気楽に買えるので、塩麹や醤油麹など、良く作る麹調味料は乾燥麹で作ることが多いです。
どちらも麹菌の酵素が美味しくしてくれるので、ご自身の無理のない範囲で使い分けしてみると違いが分かって面白いですよ。
ぜひお試しを!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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