昔から和食の基本として、日本人の食卓を支えてきた『お出汁』。
近年では出汁を取れるパックや、簡単に出汁が作れる出汁パックが便利ですが、鰹節と昆布を使った基本のお出汁は割と簡単に取れるんですよ。
今回は、マルチに使えて便利な1.5番出汁の取り方と、出汁についての基本的な知識について解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
【出汁の取り方】1番出汁と2番出汁とは?
まずは、1.5番出汁の説明に入る前に、だしの基本的な知識として『1番出汁』と『2番出汁』について学んでいきましょう。

【1番出汁】
鰹節と昆布を使い、煮立たせずにエッセンスのみを取り出した出汁。上品で芳醇な香りと旨味が特徴です。お吸い物や茶わん蒸しなど、お出汁そのものの味わいを活かすお料理に向いています。
【2番出汁】
1番だしで使用した鰹節や昆布を使い、鰹節を足して(追い鰹)をして煮出したお出汁。旨味は十分にありつつも、濁りと雑味もあり、はっきりとした味と香りが特徴です。煮物やみそ汁などのお料理に向いています。
1番だしは鰹節を入れたら火を止めて濾し、上品な上澄みだけを使うお出汁で、2番出汁は1番出汁の出し殻に新しい鰹節を足して、煮出して作ります。
作り方が違うため、それぞれの味わいに個性があり、料理によって使い分けをします。
しかし、毎度このように2種類を取り分けるのは大変ですよね。
そこでぜひ紹介したいのが、『1.5番出汁』
これから紹介する『1.5番出汁』は1番出汁のような上品な香りを残しながらも、2番出汁のはっきりとした旨味を感じられるので、マルチに使えて便利です!

私はこの1.5番出汁を学んでからは、ずっとこのお出汁を取っています!手
便利な1.5番出汁の取り方
【1.5番出汁の取り方】
<材料>
・水・・・・・・・・・・1ℓ
・鰹節・・・・・・・・・30g
・昆布・・・・・・・・・8㎝程度1枚
①昆布の表面の表面に汚れが付いていれば、乾いた布巾やキッチンペーパーなどでふき取る。昆布の表面にある白い粉は、昆布の旨味なので、決して洗い流さないこと。
②鍋に1ℓの水を入れて昆布を入れて浸しておく。
③昆布が柔らかくなったら中火にかけ、小さな泡が出て、ふつふつとするまで加熱する。鰹節を加え、煮立たせないように弱火で4分煮る。
⑤4分経ったら濾す。(ザルにキッチンペーパーやさらしをひくと良い)鰹節が吸っている水分も優しく抑えるようにして濾す。



引き立ての出汁は、香りがとっても豊かで、良い香りなんですよね~



取った出汁はすぐに使わなくちゃダメなのかニャ?
保存方法や賞味期限は?
引き立てが美味しいお出汁ですが、
冷蔵保存で3日、冷凍保存で2週間ほど保存可能です。
お出汁は水分なので、”そもそも日持ちはしない”と考えておきましょう。
日が経つほどに、冷蔵庫内の匂いを吸ってしまい、香りや風味は損なわれ、出汁が濁ったり、沈殿物が浮遊することもあります。
お出汁を取ったら、出来るだけ早めに使い切ることが望ましいです!
使い切れない場合は、タッパーに移して、冷蔵保存しましょう。



お出汁を取る時の何か注意点ってあるのかニャ?



より美味しくする為のポイントがあるので、次項で解説していくね!
美味しい出汁を取る際の注意点について


割と手軽で簡単に取れるお出汁ですが、おさえておきたいポイントがいくつかあります。
お教室でも質問があった事について、こちらで解説します!
なぜ沸騰させちゃダメなの?
A:沸騰させると、1番出汁のような上品な香りが損なわれ、魚の臭みが出てしまいます。
できるだけ、ふつふつと静かな鍋肌になるよう、優しい火加減でゆっくり旨味を抽出してあげてください。
優しい火加減で1番出汁のような上品な香りが抽出され、煮出すことによって2番出汁のような、しっかりとした旨味が感じられますよ!
出汁を取る時に蓋をしないのはなぜ?


A:蓋をすると、魚の匂いがこもってしまい、出汁に嫌な香りが残るからです。
長時間煮るわけでは無いので、蓋はせず、臭みがこもらないようにしましょう!
なぜしっかりと絞ってはいけないの?
A:絞りすぎると、魚の雑味が出てしまい、出汁の味が損なわれます。
ぎゅうぎゅう絞らないと、なんだかもったいない気がしますよね・・・。
しかし、あまり絞りすぎると、せっかくの品の良いお出汁が雑味を含んでしまいます。
お箸で優しく押さえる程度にしましょう!



お出汁のきいたお料理は、滋味深く、お料理を底上げしてくれます。
ぜひ1度チャレンジしてみてくださいね。



早速やってみるニャ!
まとめ
今回は、【出汁の取り方】鰹節と昆布でどんなお料理にも使える1.5番出汁を紹介!をお送りしました。
難しく見える出汁の取り方ですが、実はやってみると、そんなに難しくなく、香り豊かで上品がお出汁がご家庭で楽しめます。
上質な鰹節や昆布でなくても、スーパーで売っているお手頃なものでも充分美味しいお出汁が取れますよ。
是非チャレンジしてみてくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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